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This blog is Written by 小林 谺,Template by ねんまく,Photo by JOURNEY WITHIN,Powered by 忍者ブログ.
徒然なる、谺の戯言日記。
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「静か―――」

呟く

此処には“私”が声を出すのを咎める者は いない

でも “私”以外に動くのは“雪”だけ

“海”は動かない 白くなったまま―――


あれから どれくらい経ったのか?

答える者も いない

“私”は 動く誰かに逢いたくなった

でも 地上にはいない そんなモノ

ならば

“私”は “海”へと向かった



白い“海” 何もない“海”

“私”は “海”へ行きたい

だから

白いものを除き 水の中 海水へ


中は青 その他には泡のような“白”

不思議な美しさ 陸からは見えなかった“海”の本当の姿

“私”は動いているモノを捜した

見つからない


もうずっと “海”にいる

どれくらい経った? 何日? 何ヶ月? 何年?

“私”は 見つけられなかった

でも その代わりに新しい発見

“私”の躰から出て行った “赤”いものが変化していた

陸では見られなかった変化 

それは 何?

“私”には わからない

それでも 見守り続けた “私”以外の動く者


数がたくさん増えた

“私”の回りでそれは泳いだ “私”と一緒に

不思議な感覚

それを何と言うのか “私”は知らない




“私”は 陸にいる

“雪”は もう降らない

陸は 大地は “炎”を吹き上げていた

ほんの数百年前まで

今は 緑と生き物が溢れていた

“私”の躰の一部が変化した 生物達

大切なモノ

きっと それが “私”の子供?

そうだ

“私”の子供達 “私”と同じ存在 “私”を分かつ者達


だから “私”と同じように “地球”に守られない?

きっと 守られていない

ならば―――――

“私”が 守る

“私”の子供だから

ずっと ずっと ずっと “私”がいる限り



“私”は 一人じゃない 孤独もない

あるのは 守るべき者達 それから湧き上がる“喜び”

そう 喜びだ これは

“私”は その時初めて―――感情を手にした




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僕は、後、何年生きられるんだろう       



開く事のない扉を見つめ 今日が終る


ああ 叫び声が聞こえる

またいつものヒステリーか

こうなってからが長い

あの人は どうするつもりなんだろう?


僕を呼ぶ声がする

呼びつけて 殴る

いつもの事だ

あの人は 一体何がしたいのだろう?


僕は どうしたらいいのだろう?

わからないよ

そこには、“季節”と呼ばれるものが存在していた

“春” “夏” “秋” “冬”

それぞれで、人はいろいろな姿をしていた

“私”には関係ないもの     “季節”

何故なら、“私”はそれを感じられないから

“私”に、“季節”は理解できない


ある日、“雪”という白いものが空から落ちてきた

地に落ちて無くなるそれは、“私”から見た“人”に似ていた

儚い者

永遠に続かない者

哀れむべき存在

でも

それは“人”よりも、“透明”で“綺麗”だった

“雪”が続くといいなと思った

“人”の汚した“大地”を癒しているように見えたから


“雪”は、続いていた

長く続いている、もうずっと、降り続けていた

最近、“人”の数が減ったような気がする

余り見なくなった

“人”の造った“機械の都市”も、“雪”の下

あたりは真っ白で本当に“綺麗”だった



ずっと“雪”が降ったせいで、“人”はいなくなってしまった

その他の他の生き物も、冬眠しているのか姿を見せない

“私”だけが、動いていた


ううん、違う

“私”と同じ“人”に造られたモノは動いていた

ぎしぎしいってる体

何だか、動き難いみたい

“私”は平気なのに




とうとう、動いているモノがいなくなった

“人”の造ったモノは“私”以外いなくなった

他は全部、“雪”の下

“雪”の下になってしまった



“私”の好きなもの“雪”

でも、それよりも好きだったものを“雪”は奪った


“人”が、春と呼ぶ時の“海”

真っ青で、透明な水

でも、冷たい

“私”と同じ


“人”が、秋と呼ぶ時の“空”

真っ青で、透明な天

でも、不確か

“私”と同じ


大好きだったものなのに、もう、見れない

“雪”があるから

“海”は、白くて硬い

大好きだったのに

たくさん、あったかも知れないのに

もう、ない

全ては“雪”の下        
燦々と輝く太陽 稟とした輝きを放つ月

この地球を見守る、母と子

大地に恵みを齎す、母なる太陽

我等が母 落とし子たる地球を暖かく見守る者

生ある者の安らぎの、子たる月

我らの子 母なる地球に闇の安らぎをもたらす者

ふたつの相反する存在によって、守られているこの地球

多くのモノに守られる地球

その地球に守られる“人間” 守られない“人間”

普通の“人間”は守られる 普通でない“人間”は守られない

守られないのは“人間”と“機械”で造られた者

“人”と同じ姿をした“命”のない者

“人”と同じ姿をした“心”のない者

“人造人間”“機械人間”“無機人間”

貴方は、誰? どれ?

私は “無機人間”

“人”の姿をしている “命”だってある

でも、守られない

“神”になろうとした“愚かなる人間”が私の母

その“思い”だけで“私”という者を構成した“罪人”

だから私は守られない

決して守られる事がない

そんな日はやってこない


だけど

私は自分を守れる 自分を守る事ができる

他人には出来ない事 私にしか出来ない事

“無機人間”

人、人間が生んだ “神”に成りうる存在だから

だから 私は一人で“生きる”

永遠の時を     
夢を見た。


何だかわからないけれど、とにかく夢を見た。

広い廊下と、高い天井。

見た事もない、豪華なお屋敷。

僕は懸命に走っていた。

廊下を走れば叱られるのはわかっていた。

けれど、走らなければならなかった。

何故かそんな衝動にかられていた。

自分は、この廊下を走ってどこかへ行かなければならなかった。

どこへ行くのかはわからない。

でも、走っていた。


夢は、そこで終わる。


少年の見ていた夢は。

そこで途切れて永遠に見る事はない。

それでもきっと、少年はあの廊下を走っている事だろう。

ずっと、見えないゴールを目指して。

何のために走るのかもわからずに。

何故か、そんな気がする。